加賀藩前田家の大名屋敷は………東京ドーム7.3個分の広さ!

加賀前田家の本郷上屋敷は約10万4千坪(東京ドーム7.3個分)
とにかく大名屋敷は広大で入り口(正門)を 探すのにも大変で、そのため切り絵図がよく売れたといわれる。切り絵図には正門がある方を上にして藩名や家名が書かれている。(ちなみに大名屋敷に表札はありませんでした)


江戸の大名屋敷


屋敷の種類
上屋敷 政治・経済・外交活動の本拠地
中屋敷 隠居した藩主、先代の未亡人、当主の子女の住居
下屋敷 別荘 火災時の避難場所

現存する大名屋敷 表門
大名屋敷表門
因幡鳥取藩池田家(松平)上屋敷 表門。(32万5千石) 屋根は入母屋造り 門の左右に向唐破風造の番所を備えた格調高いもの。(江戸末期のものと推定される)

大名屋敷跡(大名屋敷跡地が8割以上現在の施設に移行している場合)
大 名 家
石 高
坪 数
種 別
場 所
現 在
 加賀金沢藩前田家
(石川)
1,022,700石 
 103,822 
上屋敷
 文京区本郷  東京大学
 常陸水戸藩水戸徳川家
(茨城)
350,000石 
101,831 
上屋敷
 文京区小石川  小石川 後楽園
 尾張名古屋藩尾張徳川家
(愛知)
619,500石 
78,144 
上屋敷
 新宿区市谷本村  陸上自衛隊
 市ヶ谷駐屯地
 信濃高遠藩内藤家
(長野)
33,000石 
66,815 
下屋敷 
 新宿区内藤  新宿御苑
 紀伊和歌山藩紀伊徳川家
(和歌山)
555,000石 
130,000 
中屋敷 
 港区元赤坂  迎賓館
 東宮御所
 近江彦根藩井伊家
(滋賀)
350,000石 
14,175 
中屋敷
 千代田区
 紀尾井町
 ホテル
 ニューオータニ
 筑前福岡藩黒田家
(福岡)
520,000石 
21,160 
上屋敷 
 千代田区
 霞ヶ関
 外務省
 近江彦根藩井伊家
(滋賀)
 350,000石 
182,342 
下屋敷
 渋谷区代々木  明治神宮
 陸奥盛岡藩南部家
(岩手)
200,000石 
28,000 
下屋敷 
 港区南麻布  有栖川宮記念公園
 肥前島原藩松平家
(長崎)
70,000石 
11,856 
下屋敷 
 港区三田  慶應義塾大学 
 尾張名古屋藩尾張徳川家
(愛知)
619,500石 
17,870 
拝領屋敷
 千代田区
 紀尾井町
 上智大学
 讃岐高松藩松平家
(香川) 
120,000石 
42,428 
下屋敷
 港区白金台  自然教育園
 伊予西条藩松平家
(愛媛)
30,000石 
40,000 
上屋敷 
 渋谷区渋谷  青山学院
 美濃郡上藩青山家
(岐阜) (奏者番)
48,000石 
105,704 
下屋敷 
 港区南青山  青山霊園
 尾張名古屋藩尾張徳川家
(愛知)
619,500石 
28,465 
蔵屋敷
 中央区築地  東京中央卸売市場
(築地市場)
 丹後宮津藩松平家
(京都)
70,000石 
4,529 
下屋敷 
 墨田区横網  旧安田庭園
 当初 柳沢吉保 別邸
 大和郡山藩松平家
(奈良)
151,288石 
40,628 
下屋敷 
 文京区本駒込  六義園
 当初 大久保忠朝(老中)別邸
 紀伊和歌山藩紀伊徳川家
(和歌山)
 555,000石 
 14,778 
下屋敷 
 港区海岸  旧芝離宮恩賜庭園
 当初 四代将軍家綱の弟
 徳川綱重(甲府藩) 別邸

 後、将軍家の所領
ー 
75,670 
下屋敷 
 中央区浜離宮庭園  浜離宮恩賜庭園

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蔵屋敷
国許の特産品を運び入れる倉庫

抱屋敷(かかえやしき)
百姓地を買って建てた屋敷

上り屋敷
幕府に没収された屋敷

すべての藩が左記、上記の種類があったわけではなく、種類の数や広さは藩の家格や経済力に応じていた。  



左写真の門はもと大名小路にあったもので(幕末の地図では現在の帝国劇場あたり)、その後何カ所かを変転し、現在は上野公園 東京国立博物館入り口左横に保存されている。










大名屋敷は時代と共に変動します。
左記大名家は幕末期のデータです。
坪数は大名屋敷のもので、現在施設のものとは異なります。
屋敷の土地は将軍より与えられたもので、その役職に応じた広さや場所に定められており、昇進や解職に伴い屋敷替えが行われた。

柳沢吉保(やなぎさわよしやす)
江戸時代 出世ベスト1
160石小姓(綱吉が将軍になる以前の館林藩)
から
15万石の大名(甲府城主)
 

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