十返舎一九墓



説 明 板

十返舎一九墓
所在地 中央区勝どき四-十二-九(東陽院)
十返舎一九は本姓を重田といい、明和二年(一七六五)駿河(静岡市)に生まれた。その後、江戸に出て、日本橋の出版業者、蔦谷重三郎付の作家となり、多くの黄表紙・洒落本を書いた。なかでも、『東海道中膝栗毛』はよく知られ、主人公の栃面屋弥次郎兵衛と喜多八が日本橋から東海道を旅し、伊勢参宮の後、京都へたどりつくという旅行記の形式をとる物語であり、続編に続編を重ね、一九の代表作となった。
天保二年(一八三二)に没し、浅草永住町の東陽院に葬られた。東陽院は関東大震災後、当地に移転し、墓も移された。
墓石には次の辞世が刻んである。
 此世をば どりやお暇(いとま)に 線香の
煙と共に はい左様なら
 
墓は、区の歴史や文化に関わりの深いものとして、中央区民文化財に登録されている。
平成四年三月
中央区教育委員会
 
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